非常階段(おまけ)
「…ん…っ…はふ…」
ちゅく、と湿った音が外なのにやけに響くようで、ボリスは火照った頬をさらに紅潮させた。
辛うじて息継ぎは出来ているが、それでも霞む意識とともに体から力が抜けて、いつのまにかルシアンに縋
るように服を掴んでいる。
アルコールでただでさえ火照っている体が、キスに煽られてさらに体温が上昇していくようで、身に纏う服
が邪魔になって仕方がなくなってきた。
「…ボリス?」
「…あつい…」
ようやく唇を離すと、とろんとした瞳のボリスがおもむろに自分の服に手をかけると、何のためらいもなく
脱ぎ捨てようとするのを、ルシアンが慌てて待ったをかけた。
「わわっ待って!今はダメだよ!!」
何時もなら喜んでむしろ手伝うところなのだが、ここは外。しかもすぐ傍にはファンの女の子達が今だに残
っているのだ。
酔っているボリスがここまで積極的なのはうれしい誤算だが、いかんせんタイミングが悪すぎた。
「…るしあんは…いやか?」
素直に服から手を離したボリスが、緩慢な動作で首を傾げる。舌足らずな言い方とぼんやりとした仕草がど
ことなく幼い感じがして、ルシアンの辛うじて押し留めていた理性があっけなく崩壊していく。
「嫌なわけないよ。…服を脱ぐのは又後でするときに…ね?」
ボリスの火照った頬に手を添えてルシアンがいうと、ボリスはこっくりと頷いた。ルシアンが添えた手で頬
から首筋をなぞるように滑らせると、少し肩が跳ねたもののくすぐったそうに眉を寄せただけで抵抗はしてこ
なかった。
「…脱ぎたくなるくらいアツイの?」
ボリスが嫌がらないと確認すると耳元で囁きながら、今度はシャツの裾から忍ばせた手でわき腹から徐々に
上へと手のひらを這わせていく。ルシアンの言葉に軽く頷いたボリスから熱っぽいため息がこぼれた。
「ぁっ…やぁ…!」
首筋を辿る指を舌に変えて、堅く立ち上がりだした胸の突起を摘んだ途端、ボリスはたまらず声をあげてル
シアンにしがみついた。
アルコールの効果か、ただでさえ感じ易い普段よりも、さらに感度が上がっているらしい。かわいい、と声
には出さずに、ルシアンは笑みを口の端にのせると、うなじに強く吸いついた。
「…あんまり大きな声出しちゃうと、ファンの子に聞こえちゃうよ?」
口を寄せたまま笑いを含んだルシアンの言葉にようやく状況を悟ったボリスが、慌てて片手で口元を押さえ
るが、言った本人は行為をやめる気はないらしく手早くボリスのベルトを緩めると、抵抗する暇も与えずにボ
リス自身に指を絡めた。
「ぁふっ…んっ…う…っ」
手で覆った唇から堪え切れなかった嬌声が零れる。ルシアンがさらに声を引き出そうとするかのようにボリ
スのモノを刺激していくと、ボリスはルシアンの服を掴んでいた指にさらに力をこめて、彼の注意をひいた。
目で問うルシアンに、口を開けば喘ぎ声しか出てこないボリスは、それでも首を振ってやめるように訴える。
「でも、最初に誘ったのはボリスだよ?それに…ここでやめてもいいけど、ボリス、我慢できる?」
そもそものきっかけを作ったのはボリスだけではないのだが、ルシアンはそれだけいって手の動きを止めた。
あっさりと彼がやめたことに半分は安堵したものの、ルシアンの言葉の通り昂ぶり始めたボリスは今度は中
途半端な快感に焦らされる羽目に陥った。
困惑して惑うボリスの瞳をルシアンが覗き込む。
「…どうしてほしい?」
僕になにをしてほしいのか言ってよ。とルシアンが耳元で囁くと、それすら快感となってボリスの体を苛ん
だ。
して欲しいことは明白。ただ、どうしても言葉にするには憚られる。
「ルシ…っ」
「ねぇ、言って?…言ってくれなきゃわかんないよ…?」
焦らすようにルシアンがボリスのもっとも感じる場所から、少しズレた場所を刺激して返事を促す。ボリス
が目で訴えても、言葉にしないとわからないと言い張って、あくまで彼に言わせようと触れていた手すらゆっ
くりと離した。
躊躇する視線が離れていったルシアンの手に注がれることしばし。口を覆っていた手でルシアンの手を掴む
と、自身の昂ぶったモノへと宛がった。
「…し、て…。イ…せ……欲…しぃ…」
面と向かってはどうしても言えずに、ルシアンの肩口に顔を埋めながら、ボリスはなんとか声を出した。
酔って赤くなっていた顔が、さらに耳まで赤く染まっていく。
「わかった。…このままじゃ辛いもんね」
よくできたご褒美に、とルシアンは止めていた手の動きを再開し、顔を向けさせて深く口付けた。
待ち焦がれていた快感に、ボリスの体も鼓動も一気に跳ね上がる。口付けをしながらもくぐもった喘ぎがと
まらなくて、いつになく淫らな自分の態度に羞恥と興奮を覚えて、ボリスはさらに快楽に堕ちていった。
結局最後まで事に及んだ二人が着衣の乱れを整えて一息ついたところで、タイミングを見計らったように携
帯が無言で振動して、アレンの到着を知らせた。上はやはりまだ複数の人数の気配があるため、二人は非常階
段をもう一段降りて一階下からロビーへと向かった。
クァディールも一緒かと思っていたが、彼はマキシミンとシベリンを先に変更したホテルに連れて行ったら
しい。
酔いは大分冷めてきているものの、つい先程までの情事ですっかり足に力の入らないボリスは、ルシアンに
肩を借りながら後部座席に座ると、すぐに襲ってきた睡魔に抗う間もなく眠りついた。
「…ずいぶん酔ってますね」
迎えに来たアレンが後部座席の二人を心配そうに様子を窺った。ルシアンのほうは大分酔いもさめてきたら
しく顔色も平素とほとんど変わらないが、ボリスはまだ回復できていなくルシアンに寄りかかるようにして寝
息を立てていた。
「最近忙しかったから疲れてたのかも」
ボリスがぐったりしているのは酒だけではないのだが、そんな事情などおくびにも出さずにルシアンはしれ
っと言い切ると、ボリスの頭を優しく撫でた。
「…そうですね。明日はゆっくりできればいいですけど…」
人気があるということはそれだけ忙しいということでもある。最近過密気味なスケジュールにメンバーの健
康面に不安を覚えていたアレンは、あとでクァディールさんと休日を作れないか相談してみようと思った。
その日送られたホテルでゆっくり休めたのかは、二人だけが知っている。
某サイト様の文字板に投下したものの、抜粋したシーンですw長くなるからとカットしたのですが、せっか
くだからここにアップvひたすらエロしかない…。最後まで書こうかとも思ったのですが、こちらのほうが区
切りが良いし、あんまり長すぎないかなぁと思ったのであそこでストップ。
でもルシがあそこで終わるわけはないので、結局致しちゃうわけですよw黒ルシ絶好調な感じです。
ていうか私が書いてて楽しかったの…ボリを啼かすの好きなのですよ…(*ノノ)
…下手するとどんどん鬼畜度に歯止めが効かなくなりそう…orz
でもね!何だかんだいって最後には幸せになるんですけどね!!ハッピーエンドが基本なのですv
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